いかれたシェフのフルコースサスペンス。
料理や料理人を題材にした映画は沢山あるが、こういった視点の作品は、あまり記憶にない。
絶海に浮かぶ孤島のレストラン。逃げ出すことはできない。
ディナーが始まる。
フルコースの料理が運ばれてくるワクワク感が突如として恐怖の緊迫感に変わる。
顧客は一人を除いてすべて選ばれた客。
目的はなんなのか?料理が提供されるたびに、その謎が少しずつ明らかになっていく。
料理を提供するスタッフとゲストは表裏一体、集団心理や同調圧力の恐ろしさを感じる。心理的にも逃げ出せない。

シェフ役のレイフ・ファンズのシリアスで神経質な演技が、不気味で良かった。
主演のアニャ・テイラー=ジョイの自然体の演技は好印象。今後の活躍が楽しみ。

(★★★★)

◎ザ・メニュー公式サイト