映画「私、オルガ・ヘプナロヴァー」はチェコスロバキア最後の女性死刑囚として、23歳で絞首刑に処された実在の人物を描いた作品だ。
モノクロによるドキュメント的なリアリティもさることながら、主演のミハリナ・オルシャンスカの演技がすばらしい。ショートボブで、目力のある印象は、レオンのナタリーポートマンを思い起こす。
物語は人間がもつ三つの世界、家族、社会、仕事全ての面で適応ができなくなり、居場所を失った主人公が、自殺か、殺人かの選択にいたり、ついには殺人を犯してしまう話である。
にたような事例は、日本でも起きている。
オルガは、明らかにマイノリティであり、社会的弱者だ。
ラスト10分で、彼女の本当の姿が現れる。胸が痛む。(★★★★)