映画パールは昨年公開のエックスの前日譚とな作品。舞台となる農場は、映画エックスと同じ場所であり、主人公パールがシリアルキラーになっていく過程が描かれる。
時代は1918年、スペイン風が猛威をふるったアメリカテキサス。舞台に立つ夢を持つ無垢なパールが、夫を戦争にとられ、抑圧された自由の無い生活が、彼女の本性を呼び起こす。
スターになる夢と現実とのギャップ。夢見る乙女の純粋さと、殺人鬼としての傲慢のギャップが他のホラー映画と異なるところで、悲劇のヒロインのシーンが、突如として殺人鬼の物語にすり替わるところがユニークだ。

残忍な殺人シーンに繋がる予兆の演出が巧妙で、効果的。シュールなプロットも面白い。
エックスで主人公のマキシーンと、シリアルキラー・パールの二役を演じたミア・ゴスの感情剥き出しの演技もすばらしい。

先にエックスを見てパールを見るとより物語を楽しめます。(★★★★)