映画「」は戦国の世を背景にした、エンターテインメント時代劇。最初から最後まで、楽しめる作品に仕上がってます。
とにかく、キャスティングが素晴らしい。それぞれの役者が与えられた役をどう演じるか、見る側の期待も高まります。

主要な武将の役を演じる役者の熱演もさることながら、侍大将を夢見る百姓、茂助役の中村獅童、元甲賀忍者の芸人、曽呂利新左衛門役の、木村祐一の二人の演出がすばらしく、この二人の視点を描く事で、その時代を生きた人々の生活感や人生観が伝わってくる。

歴史上謎とされている、織田信長の首の所在や、明智光秀の行方など、北野監督ならではの解釈も面白かった。


合戦シーンも見応えがあったし、緊張感の中で、落とす笑いも効果的だった。
映画「首」北野監督が出した演技のお題に役者が大喜利で答える。
そんな感じの作品でした。
(★★★★)