監督リドリー・スコット、主演ホアキン・フェニックスのタッグによるナポレオン。フランス革命の時代、マリー・アントワネットの処刑にはじまり、ロベスピエールの恐怖政治、そして天才的な軍事戦略で皇帝にまで上り詰めたナポレオン。妻ジョセフィーヌを愛し、失脚後、セントヘレナ島で亡くなるまでの波乱の人生を、丁寧に描いてる。
クライマックスとなるワーテルローの戦いは、かなり迫力があった。カリスマ、ナポレオンに対し、統率力と組織力のウェリントン率いるイギリス軍。戦術の違いも興味深かった。

主演のホアキン・フェニックスの役作りもすばらしく、神経質で完璧主義者でありながら、コンプレックスを抱えているナポレオンを見事に演じていた。
ジョセフィーヌ役のヴェネッサ・カービーもいい演技をしていた。全体としてよく出来た伝記映画で、ナポレオンの人となりを描いた秀作。西洋史が好きな方は必見。(★★★★)