是枝裕和監督の「怪物」見てきました。とても複雑なテーマを構成と役者の演技でみごとに一本の映画作品に仕上げています。
登場人物のいろいろな視点で描くことで、人が誰しも持っている「怪物」のような一面を炙り出している。愛であったり、エゴであったり、欲であったり、保身であったり。時には組織で生み出される同調圧力のようなものだったりする。それは、立場や、価値観の違いから生じるものなのかもしれない。
異なる人格を持つ人間同士が、同じ社会の中で、どうしたら幸せに共存することができるのか?
この点は、是枝作品に共通しているテーマであろう。
そして本作も、子役二人の演技がすばらしい。どうやったら、こんな演技を引き出すことが出来るのだろう。(★★★★)